大工道具の三種の神器の一つに墨壷があります。
木材に印を付けたりと、様々なことに活用できる優れもので、かなり昔から使用され、形は変わったものの現在も使用されています。
その墨壷が東大寺の南大門の修復時に、梁の上に置いてあるのが発見されました。それは、南大門を建てた大工さんが忘れたのだろうと「忘れ物の墨壷」と呼ばれましたが、よく考えると大工として最も大切な墨壷を忘れるはずがありません。それを建てた棟梁が人知れず、自分が建てた証として、またその建物の繁栄を願って、置いたのだと思います。それは今の職人が忘れかけている「粋」ではないでしょうか。
私も過去に自分の墨壷を屋根裏に置いてきたことがあります。お客さんの了解済で・・



